仏像名

ふりがな　しゃかにょらいりゅうぞう

福泉寺
制作年代

重文
鎌倉時代

釈迦如来立像

様　式

俗称又
は愛称

清凉寺式釈迦如来立像

製作材質

木造、素地
玉眼

樹　種

檜

像　高

１６３ｃｍ

製作者

安置場所

収蔵庫

開扉期間

解　説

　この釈迦如来立像は、像高が１６５．５ｃｍ、檜材を用いた寄木造りの素地仕上げで、玉眼、白毫は水晶製である。縄状の髪筋を、渦を巻くように刻み、法衣は首元まで着け、胸前から平行線状の衣文を細かく重ねてたたむ姿で、典型的な清凉寺式釈迦如来像といわれている。製作年代は、鎌倉時代末と推定される。
　大正五年八月に国宝に指定されたが、昭和二十五年八月に国指定重要文化財（彫刻）に指定され、本県内の清凉寺式釈迦如来像としては、最も著名な像である。
昭和６３年３月　鉾田市教育委員会
境内の案内板より　２０１０年

私 の 想 い

　京都・清凉寺にある釈迦如来立像は、平安時代に東大寺の僧�｢然が、唐で張延皎・張延襲の兄弟に造らせて持ち帰った像である。
  それ以後、この像を基に模刻した像を清凉寺式釈迦如来立像と呼んでいる。鎌倉時代になり、たくさんの模刻像が出現するようになる。更に、奈良・西大寺像を模刻するものまで出て来て、釈迦如来像の流行作となる。
　関東地方にも多くあり、東京・大円寺像、神奈川・極楽寺像、称名寺像とこの福泉寺像の四像を拝観したことになる。残りは、神奈川・真福寺像一つがまだ拝観出来ていない。いずれ拝観したいものと思います。
　右手は脇を締め、肘をＶ字に折り、手の平を正面に向けて施無畏印をしている。左手も脇を締め、肘を伸ばして、そのまま下に降ろす。手の平を正面に向けて与願印である。
　清凉寺式釈迦如来像では、両手の平の大きさが身体に比べて大きく造ることが多い。特徴と云って好い。しかし、この像は平均的な手の平の大きさである。