2月に埼玉県の仏像観て歩きを予定した時に拝観出来なかった泉福寺(滑川町)を、今回は滑川町教育委員会に申請書を提出して、許可を頂いて拝観しました。予定よりも早く現地に着きました。
無住の寺で、収蔵庫の阿弥陀如来像は滑川町の教育委員会で管理をしています。泉福寺と同じ名前の寺でしかも、同じ阿弥陀如来坐像を所蔵している。桶川市の泉福寺と滑川町の泉福寺である。
今回の拝観には、土曜日の休日にも係わらず、拝観の立会いをして頂きました。収蔵庫は、独立した建物になっていて、厚い鉄扉で守られている。その前の庭には、スミレやタンポポなどが咲いていて、それだけ人の足で踏み荒らされていないことを示している。
無住の寺の重要文化財を管理するには、いくつかのタイプがある。一つは地域または、信者の代表の方が、管理をしているもの。もう一つは、教育委員会が管理をして、鍵の管理を地域の区長さんにゆだねている。更に、この寺のように、教育委員会が直接管理をしている場合などがある。
また、無住の寺には、寺を説明したり、仏像の解説をしたりしたパンフレットのないのも良くあることである。この現象は、教育委員会として文化財に対する意識の低さにあるように思える。あるところの教育委員会で、仏像の写真の購入を頼んだところ、担当者が机の引き出しから取り出したカラー写真をカラーコピーしてくれました。
「今は、これしかないので、これで」
と、言って無償でカラーコピーの写真を頂きました。この担当者が自分の無力感を恥じてそこまでしてカラーコピーをしてくれたものと思いたい。
ここで私は言いたい。
それぞれの地方公共団体の教育委員会で、生涯学習とか、文化財保護に関係する人達よ。
「今は、これしかないので、これで」
と、いうようなブザマな対応しか出来ないことではいけない。
「どうして、立派な重要文化財を管理しているのに、その広報に堂々としたパンフレットが用意出来ないのか。」
と、言いたいし、その関係者に、自分の仕事がそこに在るということを知って、無いことを恥じて欲しい。
そこを訪れる人達に、故郷の自慢の重要文化財を知って貰うことが、あなた達の仕事である。それが(パンフレット)のないことなど許されないのである。何となれば、それはあなたが仕事をしていない証になるからである。
「村長も、町長も、市長も、知事も、いや、直属の教育長も知らないことである。知らしめて、早速、予算や作成に取り掛かることがあなた達の仕事である。」
担当者の明日からの、いや、今からの仕事振りに期待をするところである。
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