仏像名

ふりがな こんごうりきし(あぎょう)

法用寺
制作年代

    重文
平安時代

金剛力士立像(阿形)

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造
素地

樹 種

ケヤキ

像 高

222cm

製作者

安置場所

観音堂

開扉期間

解 説

 口を開いているのを阿形、閉じているのを吽形といい、中門の左右に安置されていたが、現在観音堂に納められている。
 頭体の調和も見事に保たれ、怒りの表情や筋骨たくましい肉体も穏和なうちにまとめられている。定朝様の正統を継いだ造形であるが、頭体通して両足裏の枘まで、ケヤキの一材で彫り出す。そして背面をやや不規則に割り矧ぎ、像内を刳っている。
「仏都会津 祈りの里の仏たち」より 藤森武著 福島民報社 2005年

私 の 想 い

 古い写真は、右手の手首から先が欠落している。しかし、現在の姿は、五指を開いて地面を抑える格好をしている。
 左手は脇を開けて、肘をVの字に曲げ、二の腕に力瘤を作る格好である。右足を一足前に踏み出し、力を誇示している。
 胸の真中を縄文のようにして筋肉を表し、胸と腹との境にも両方へ分かれて表す。腕の表面や足の脹脛にミミズのようなものが、血管が浮き出ているさまを表したものである。
 同じような地方で拝観した中に新潟県の真福寺の木喰作、金剛力士像がある。平安時代と江戸時代を比べるのも変だが、色合いといい、何処か似たところがある。樹種が同じケヤキである点かもしれない。
 仁王様としては、小振りであるが、力強さでは他に負けていない。

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金剛力士立像(阿形)
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