仏像名

ふりがな もんじゅぼさつきしぞう

熊野神社
制作年代

    重文
平安時代

文殊菩薩騎獅像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造.漆箔
彩色

樹 種

カツラ

像 高

116cm

製作者

安置場所

収蔵庫

開扉期間

解 説

 文殊堂の本尊で、獅子に乗る五台山文殊である。インドから砂漠を渡り、文殊菩薩の住所とされる中国の五台山に遊行する姿を表わす。
 頭体の根幹部をカツラの一材で彫り出し、前後に割り像内を刳り、頭部も割り矧ぐ。体躯は左右にも割り矧ぐ。
 穏やかさのうちに両頬や体躯の肉付きはしまり、鎌倉時代に近い頃の造立であろう。脚部や獅子の頭部などは江戸時代の修理時のもの。
「仏都会津 祈りの里の仏たち」より 藤森武著 福島民報社 2005年

私 の 想 い

 仏像では、動物に乗った姿の仏様がある。乗った動物の名前を入れて呼ぶのである。この文殊様は、騎獅像となりますが、騎の後に、乗っている動物の名前が来ます。
 有名なのでは、京都・東寺講堂の帝釈天騎象半跏像や奈良・安倍文殊院の同じ文殊菩薩騎獅像などがあります。東寺の帝釈天様は象に乗り、安部文殊院の文殊様は獅子に乗っているのが判る。
 もう一つは、獅子に乗った文殊様の場合は、従者を伴っていることがある。四人の従者を従えて、修行の旅をしている姿である。この場合を渡海文殊と呼んでいる。
 安部文殊院の文殊様は、渡海文殊菩薩騎獅像というのが正しい呼び方になります。しかし、こちらの文殊様は、従者が居りませんので、ただ文殊菩薩騎獅像です。
 端正なお顔の文殊様であるし、獅子も凛々しく、立派な文殊菩薩騎獅像に会津の地で、お会いすることが出来ました。

文殊菩薩騎獅像画像一覧
文殊菩薩騎獅像
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