この地域に残る弥勒菩薩立像を信者の方々が、教会という組織を組んで管理を続けている。今までにも地域の人々が管理している仏像の拝観をいろいろなところで観てきました。
国指定の重文の仏像は、堅牢な鉄筋コンクリートの建物に守られている。本来のお堂から移されて安置している。
仏像は、所有者、市町村の教育委員会、都道府県の教育委員会、文化庁、文科省のそれぞれの機関がバランス良く力を発揮しないと保存管理がうまく行かない。中でも一番身近な所有者が問題である。お金は無い、人でもない、人の善意だけで管理している。
ここの場合は、教会(檀家の集まりのようなもの)が、所有管理しているのだろう。もう少し、市なり、県なりから所有者の応援をして上げないと、案内のパンフレットもない文化財になってしまっている。
国指定の重要文化財に対しては、茨城県の場合には、堅牢な鉄筋コンクリートの収蔵庫で守るところまでは出来あがったようである。まだ、案内板や解説を準備用意したり、パンフレットを作って拝観者に配布出来るようにしなければなりません。市教育委員会や県教育委員会が頑張って応援しなければなりません。平成の大合併で市町村の教育委員会の文化財に対する取り組みが組織的にされずに、担当者個人に任されており、極端に疲弊しています。
今回の東日本大震災で安置していた仏像が倒れて光背が割れて壊れたとのことです。こうした事態に所有者や市町村の教育委員会に任すだけでなく、県教育委員会や文化庁の応援が必要です。文化財を守って後世に伝えなければなりません。
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