仏像名

 あみだにょらいりゅうぞう

西光院

制作年代

重文

鎌倉時代

阿弥陀如来立像

様 式

俗称又

は愛称

製作材質

木造、

樹 種

像 高

製作者

安置場所

本堂

開扉期間

解 説

私 の 想

 右手は脇閉め肘V字曲げ、手首を返して手の平を正面に向けて施無畏印をしている。親指で人差指を摘み上品である。左手は脇を閉め、心持ち後ろに引いた形でくの字に肘を伸ばし下に降ろす。手の平を正面に向け、与願印である。親指で人差指を摘み上品印の全体で上品上生印の阿弥陀九品印である。この印相は阿弥陀如来像の中では一番多い印相である。

 平成22年11月 遷都1300年「仏像観て歩き」で奈良・唐招提寺の子院である西光院を訪問した時には、次のように書いている。

 今回の「仏像観て歩き」では、3躯目の快慶作の三尺阿弥陀仏ということになります。時期的には、安養寺は1200年前後、光林寺、西方院は1220年頃となっている。右襟が丸味のあったものから、直線的に真下に落とす形に変化している。また、台座が丸いものからお尻のように、二つに割れた形のものになる。また、台座の下の部分については、検証件数が少なく結論は出せない。

 快慶作の三尺阿弥陀仏の特徴的なところを挙げて観る。

1)面相が四角いお顔をしている。

2)目尻を上に吊り上げる。平行よりも上に上げる。

3)胸とお腹の間に、一つ膨らみを持たせている。上から胸、その膨らみ、お腹のふくらみと、

その下から衣でお腹を包み隠す。

4)通肩の右襟が、しの字型から、|型に直線的に下に落ちる。初期はしの字型、後期は|型

に変化する。

5)お腹に刻まれる衣文線が八本前後で余り変わらない。左上がりの皿型で表わす。

6)股間を逆三角形で衣文をまとめる。

7)太腿の衣文を余り刻まない。笹の葉様に細く残し、上端は腰にまで達する。

 唐招提寺の如来形立像のように広く、大きくもなく、また、清凉寺の釈迦如来立像のよう
 に
細く、細かくもない。笹の葉様である。

8)下半身の上衣を膝下でU字型に丸く着せている。

9)下衣は、裾が地面を引き摺るように着せ、両足が裾から顔を出すように観える。両足の間も裾が地面に着く。衣を長く着せることが多い。

10)台座は、円形のものと、お尻のように二つに割れたものと二つある。割れた形式は後期
 に
多く観られる。

11)飛雲もあるようだが、拝観した作例が少ないし、画像でも確認出来ないために結論は出
 せ
ない。

以上が特徴的な点を、部位や箇所や事項を列記しました。

 今後も拝観する機会があれば、拝観したいと思っています。また、美術館や博物館でも同様な企画があれば好いと思っています。

阿弥陀如来立像画像一覧その1
阿弥陀如来立像
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