仏像名 |
ふりがな あみだ3ぞんぞう |
円覚寺 |
重文 |
|||
阿弥陀三尊像 |
||||||
様 式 |
文永八年(1271) |
|||||
俗称又 |
製作材質 |
銅造 |
樹 種 |
|||
像 高 |
42cm |
製作者 |
加茂延時作 |
安置場所 |
||
開扉期間 |
||||||
解 説 |
||||||
阿弥陀 42cm 観音 32cm 勢至 33cm 中尊の蓮肉の差枘の部分に見られる刻銘から文永八年賀氏延時の作であることが判る。中尊の螺髪が別鋳で、まるでカズラを被せるようにすっぽり円頂に被せ、また頭部と胸板部を別鋳し、法衣の襟に差込む技法など他の像には全く見られないものである。しかも三尊とも像容は古様を示しており、光背も備わるが七化仏が亡失しているのが惜しまれる。 いわゆる善光寺式三尊像の典型的な作例である。中尊は木彫における寄木造り的構造で、頭部は螺髪部をかつらのように別鋳し、これを丸坊主の頭にすっぽりとかぶせるようになっている。こうした例は如来形のぞうには他に見られぬものである。この頭部は胸前の肉身部を含めて別鋳し、胸部に差込んで固定するもので、鎌倉以降の木彫にはあるが、善光寺式像としては他に例がない。両手首や両足先も別鋳である。これに対して両脇侍は全身を台座まで一鋳で仕上げているのは面白い。共に鋳造の技法は誠に見事である。この像で貴重なのは、一光三尊形式の当初の光背が付属している事で、最初の光背が残っているのは島根善光寺像、広島安国寺の木造の像など、わずかしかない。この像の作風は一見して古様で、善光寺式像の本歌となった飛鳥仏に最も近い特色を示し、その点では光背も同様である。中尊の蓮華座下の枘(ほぞ)に次のような陰刻の銘が鐫(ほる)られている。 |
||||||
私 の 想 い |
||||||
1972年と1975年の二回、この仏像は拝観したことになっていた。奈良と東京の国立博物館である。 |
|