仏像名

ふりがな がっこうぼさつりゅうぞう

影向寺
制作年代

重文
平安時代

月光菩薩立像

様 式

俗称又は愛称

製作材質

樹 種

桜一木造

像 高

171cm

製作者

安置場所

収蔵庫

開扉期間

解 説

 日光様に比べて表情は厳しく、造形も全体に大作り、また、髻の大きさや天冠台などの細部の彫りも異なる点があるため、当初から日光様と一具ではなかった可能性も指摘されている。
「ふるさとの仏像をみる」 内田和浩 著より

私 の 想

 右手は肘を伸ばして下に降ろし、身体よりも少し前に出し、手の平を開いている。手の平は五指を伸ばしたままで正面に向ける。
 左手は脇を締めて肘をVの字に折り、前に出して手の平を正面に向ける。親指で中指を摘まみ、他の三指は開いている。
 日光菩薩像は、お腹が大きくくびれているために、二の腕と腋の下に大きな空間があったが、この月光菩薩像は、お腹をそれほどくびらせていないので、脇の空間が少ない。
 前から拝観する分には、この違いは判り難いが、後ろに廻ると良く判る。更に大きな違いは、足元の配置である。日光菩薩像は両脚の前後を揃えている。月光菩薩像は、右足が半足前に出ている。
 私の勝手な想像であるが、弟子と師匠の関係で、師匠が本尊の薬師如来像と日光菩薩像を彫り、弟子が師匠を手本に月光菩薩像を彫ったのではないかと思う。
 本尊の右手と日光菩薩像の右手の感じが、全く良く似ている。蛇足であるが、
「文化庁監修 国宝・重要文化財大全」 毎日新聞社 発行
の図鑑に載っている写真の並びと、実際に収蔵庫に安置されている配置が違っている。文化庁・毎日新聞社が正しいのか。お寺の配置が正しいのかと問いたくなる。
 通常は、他からの写真は掲載しないのだが、前記の件があるので、あえて、写真を掲載させてもらいます。

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