仏像名

だいにちにょらいざぞう

放光寺
制作年代

重文
平安時代

大日如来坐像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造、
漆箔、

樹 種

像 高

95cm

製作者

安置場所

収蔵庫

開扉期間

解 説

 密教の中心的な尊像である大日如来には、その拠るところの経典により、胎蔵界大日如来と金剛界大日如来の二つがあるが、本像はこのうちの金剛界大日如来であり、胸の前に金剛界大日如来であることを示す、左手の第二指を伸ばし、これを右手で握る智拳印を結び、頭部には五仏を表す宝冠を戴いている。
 七重の蓮華座に右足を上にして結跏跌坐する本像は、長い年月の間に表面の金箔が剥落したりなどするものの、元暦元年(1184)に造られた当時の姿をほぼそのまま今日に伝えている。この尊像を拝して、まず印象に残るのは、ふっくらとした丸い顔に表された優しい目鼻立ち、胸の前に組んだほっそりとした腕、下半身にまとった裳のごく薄くなよやかな表現などから感じられる優美で繊細な美しさではないだろうか。十一世紀前半頃、仏師定朝により完成された王朝貴族の美意識を象徴するかのような定朝様式の仏像は、その後長く仏像の規範となったものの、十二世紀も半ば頃になるとその様式には様々な変化が生じてくる。そのうちの一つにより美しく、より繊細な様式を追求する流れがあり、それはまた王朝末期の貴族の繊細な美意識の表現でもあったのである。本像はこうした時代の表現をよく表したといえるだろう。
 本像の材質は桧材で、寄木造の技法による造立である。像高九五センチ。光背と台座は元禄二年(1689)に甲府の仏師松尾円道により補われた。
「真言宗 智山派 放光寺」より 2011年

私 の 想

 この像は胸の前で左手は、人差指を上に立てて、残る四指で握る。右手はその人差指を右手の人差指以外の四指で包み込むように握る。残った人差指は鈎の手にして立てる。その格好は忍者が変身する時にするあの格好である。大日如来さんはこの格好が精神統一出来る格好なのか、それとも如来に変身出来る格好なのだろう。大日如来像の智拳印という印相である。
 もう一つの法界定印という印相は、組み上げた座禅の脚の上に、両掌を重ね、両親指の先を突き合わせる。大日如来像は智拳印か法界定印かのどちらかの印相をしているので判り易い。また、智拳印は大日如来像しかしない印相なので直ぐに判断出来る。
 ところが、法界定印は釈迦如来像もすることがある。しかし、頭を観ると、大日如来像は宝冠を冠るし、釈迦如来像は螺髪で肉髻をしている。その違いでどちらかの判断が出来る。いずれにしても、数多く仏像を拝観することが、尊名を判断することの出来る早道である。

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大日如来坐像
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