仏像名

ふどうみょうおうりゅうぞう

放光寺
制作年代

重文
平安時代

不動明王立像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造、
彩色、

樹 種

像 高

146cm

製作者

安置場所

開扉期間

解 説

 本像は、不動明王の中でも平安時代後期以降多く造られるようになった十九観様と呼ばれる姿の不動明王像であり、左目を眇め、口を固く結んでその両端の上下に牙を表すこの図像に特徴的な尊容を示している。
 本像は、前項の愛染明王坐像と同じく、忿怒尊ながら平安時代後期の作らしい穏やかな不動明王像である。頭部は頭髪を巻き髪とする十九観様の姿とは異なる総髪で、右耳前にはカールし、左耳上には三つ編み込まれた豊かな髪を表す。顔はやや面長で、体を右にひねり、右手は肘を外にまげて剣を持ち、左手はやや肩に力を入れて伸ばし羂索を持っている。羂索は一種の投げ縄で端におもりがつく。この剣と羂索とは不動明王を象徴する持物で、剣は様々な邪悪や煩悩を断ち、羂索はそれらを捕獲し、縛り付けておくという。
 本像も大日如来像や愛染明王像と同じく胸には条帛を掛け、下半身には裳をまとうが、これらの衣の表現は、両像よりも衣の襞の表し方などが深くはっきりとしており、顔の表情もやや厳しく、両像の仏師とは異なる系統の仏師による造立と考えられる。
 本像も材質は桧材で、頭体幹部の全てを一本の材から彫出す一木造りの技法による造立である。像高148.4センチ。彩色像で、台座は前二像と同じく元禄二年に補われた。
「真言宗 智山派 放光寺」より 2011年

私 の 想 い

 初めから本尊の守護神がこの不動明王像と愛染明王像であったのか、どうかは判らない。それにしても、珍しい組合せである。
 関東周辺では、毘沙門天像と不動明王像の組合せが多い。私は勝手に地勢学的に、北の蝦夷に対する脅威が潜在的に存在しているのではないか。北の守護神である毘沙門天を加えることで脅威に備えている。更に、不動明王像を加えることで、威圧的で好戦的な武家に好まれたのではないでしょうか。
 そこに巧く取り入ったのが、運慶で武家社会の雄である北条氏の注文にこの組合せで応えている。
 ところが、同じ明王像同志での組合せではあるが、本来、愛染明王像は単独での活動が多いし、愛玩的な信仰の仕方の多い神様である。

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不動明王立像
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