仏像名

こんごうりきしりゅうぞう(あぎょう)

放光寺
制作年代

重文
鎌倉時代

金剛力士立像(阿形)

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造、
彩色、

樹 種

像 高

263cm

製作者

成朝作

安置場所

仁王門

開扉期間

解 説

 金剛力士とも呼ばれる仁王像は、寺の守護神として寺門の左右に安置される我々にも馴染み深い尊像である。通常は口を開く阿形像が左側に、口を閉じる吽形像が右側に配置され、当寺の仁王像もこの配置による。阿形像は左手に仁王像を象徴する持物である金剛杵を持つ。
 本二像は、ともに腰に短い裳を着け、上半身は筋骨隆々とした体躯をみせる非常に力強い仁王像である。特に吽形像は、丸く張り切ったような二の腕から続く左肘をぐっと前に押し出し、上半身を斜め前に傾けるような力のこもった体勢で、門を通る人々を睨み据えている。顔は阿形像が咆哮するかのように迫力がある。こうした現実感のある怒りの表情は、先に見た、例えば愛染明王坐像の穏やかで優美な、古くからの形に従った怒りの表情とは大きく異なり、鎌倉彫刻に一歩を踏み込んだ表現と見ることが出来る。また、この仁王像には吽形像の裳の裾の大きくめくれる表現や頭部の鬢髪を剃り残した形など平安時代の仁王像にはない新しい表現や形式も採用されており、作者成朝の新しい時代の仁王像を造ろうという意気込みが感じられる。
 本像の材質は桧材で、寄木造の技法による造立である。像高は、阿形264cm、吽形262cm。大日如来坐像と同じく甲府の仏師松尾円道により、元禄十六年に修理が行われている。
「真言宗 智山派 放光寺」より 2011年

私 の 想 い

作者の成朝は従来の奈良、京都の貴族社会からの造仏に応えて、寺に納めていた。そこから一早く脱して、東国の武家社会に造仏を広めるために遣って来たが、その足跡が不明であった。その一端を観る思いである。
 右手は肘を伸ばし、五指を思い切り開いて地面を押さえるように内に捻じって構える。左手は拳を握り、肘を肩の高さに上げ、殴りかかろうと構える。左脚重心にし、右脚を一歩前に出して、戦闘態勢を整えて待つ。

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金剛力士立像(阿形)
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