古寺巡礼
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仏像名で寺を探す
仏像観て歩き 京都編1

名  称

ふりがな

びょうどういん

平等院

俗称又は愛称

宇治市宇治蓮華116

最寄

開  祖

沿  革

平等院は永承七年(1052)御堂関白藤原道長の嫡男宇治関白藤原頼通によって創建されました。宇治は、景勝の地でたびたび王朝貴族の別業が造営され、清和天皇の貞観年中(859877)には、嵯峨天皇の皇子左大臣源融が別業を造り、融の没後は、宇多天皇の別業となり宇治院と呼ばれました。
 平安時代の中頃に宇多天皇の孫の源重信の所領になっていたものを道長が譲り受け、後にその子頼通に伝えられました。頼通は、この別業を寺院に改めて、大日如来を本尊とする本堂の落慶供養を行いましたが、それは永承七年(1052)の春で、釈尊入滅後二千年を過ぎた末法第一年目の事でした。
 当時、天台、真言の密教が盛んで、平等院の初代執印(住職)には、天台寺門派の園城寺から長吏明尊を迎えました。これより少し前、比叡山では恵心僧都源信が出て「往生要集」を著し、浄土教が盛んになり常行三昧堂の本尊として、浄土教的色彩の強い阿弥陀如来を祀るようになって来ました。
 貴族たちは、自分の寺に、美的感覚を満足させる彫刻、絵画、工芸を備えた阿弥陀堂をその邸内に造営するようになります。このような背景の中で、平等院では、本堂が建てられたその翌年の天喜元年(1053)三月、仏師定朝によって造られた丈六の阿弥陀如来を安置する阿弥陀堂の落慶供養が行われました。
 これが現存する鳳凰堂で、お堂は東面して建てられ池を隔てて西方に極楽浄土があるかの如き情景を表わしています。
 創建当時は、このお堂を中心に、法華堂、多宝塔、宝蔵、経蔵、五大堂、不動堂などの堂塔伽藍が、頼通が亡くなるまでの二十数年間に造営され、頼通没後も娘の四条宮寛子や長男師実によって泉殿や池殿堂、八角愛染堂などが建てられました。
「京都平等院 阿弥陀如来」より 木村恭道氏 2001年

私の想い

昭和36年5月の高校3年生の関西修学旅行で、はじめて平等院を訪ねた。しかし、この旅行では、唐招提寺の如来形立像と中宮寺の如意輪観音だけを、観る事しか頭にない。とても定朝の阿弥陀如来像や雲中供養菩薩像を理解するところまで至っていない。
 担任の塚越龍生先生の国語の教科書に出て来た「宇治川の決戦」場所をと思い、平等院はそこそこにして、宇治川の河原に急いで行ってしまった。
 その後、関西の勤務時代にも、電車の便を考えるとなかなか行く機会がなかった。そんな事で二回目の訪問が平成16年5月になっている。
 10円玉の宇治の平等院である。民間の駐車場乗用車一台一回 700円でした。入場料 600円でした。思わず平等院の方に、駐車場より安いと言ってしまった。受付の人は勘違いをして、
「うちとは関係ないのですけど」
だと。ご本尊の修理のために鳳凰堂の拝観は出来ない。鳳凰堂の正面に一時、修学旅行の女学生で賑わった。
 平成17年4月の訪問では、次のように書いている。
結局、12時まで掛かり、宇治の平等院に行く。平等院は前回も阿弥陀如来の修理中で、鳳凰堂には入れず。庭園の散策をした。桜も開花をはじめたところでまだ、早い。
 宝物館で前回観られなかった十一面観音に会えた事と更に収穫は、観音堂という建物で「蓮華手菩薩立像」を発見した事である。
 私が資料として、まとめているのは、国宝と重要文化財の指定された仏像が、中心であるが、美形の仏像はその限りに非で、別である。
 その別ものに遭遇したので、興奮した。像高120cm位、木造、彩色、細身の観音様である。蓮華のつぼみを可愛く持つ、15.6歳の少女である。

平等院画像一覧その1 平等院の写真が楽しめます。
平等院画像一覧その2
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平等院所蔵仏像
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当寺の記述を最後まで、ご覧頂きまして誠にありがとうございます。
厚く御礼申し上げます。下記の通り、お詫びとお断り申し上げます。

1.        仏像の写真を紹介出来なかった事です。勝手に掲載しませんでした。
2.        絵葉書、仏像解説書、国宝写真集等々で、有名な仏像については、ご覧になれる機会は多いと思います。
3.    それ等をご覧になりながら、もう一度ここにお越し下さい。 また、別の仏像の楽しみ方が出来ると思います。

4.        ここでは、国宝と重要文化財の指定を受けている仏像を紹介しております。
5.
   「国宝・重要文化財大全」彫刻 毎日新聞社 1998年より選定しました。
6.        像高も上記大全のものを小数点以下切捨てで、記載しました。寺や解説書等と多少違うかも知れません。
7.        掲載した「沿革」と「解説」は寺から頂いた資料や手持ちの解説書からのものを掲載しております。

8.        一番は、実際に寺に行ってご覧になることです。
9.    一つでも好きな仏像を決めて、訪ねると一層「仏像観て歩き」が楽しくなります。      以上


飛天と雲中菩薩の考察