仏像名

 じょしんざぞう2

教王護国寺
制作年代

国宝
平安時代

女神坐像2

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造
彩色

樹 種

像 高

111cm

製作者

安置場所

宝物館

開扉期間

解 説

 神は寺院にも祀られた。特に八幡神は仏教と関わりか深く、奈良の東大寺や薬師寺などにも鎮守として祀られる。この女神像は八幡神と二体の女神像から成る八幡三神像のうちの一体である。三体は中心部が朽ちて空のある木が用いられており、何らかの霊木を用いて造られた可能性がある。
 重量感のある体躯や衣文表現は、九世紀中頃の仏像の表現に共通して、仏像の影響が強かったことが知られる。
 一方、起伏が単純化された面部や、細く鋭い目や眉は仏像には見られない表現で、それによって神らしさをあらわそうとしたのであろう。九世紀末頃に造像されたと考えられる奈良・薬師寺の八幡三神像では、二体の女神像の間に年齢による表情や衣装の違いがあるが、東寺の二体の女神像の間には大きな違いはない。ただし、出品作品ではない女神像のほうが顔がやや丸く、やさしさが感じられることから若い像で、本像のほうが年長像であるかもしれない。いずれにしても本像は、まだ神像の表現が十分に確立していない時期の作品で、現存する神像としては最初期の作品である。
「国宝 大神社」展より 東京国立博物館 2013年

私 の 想 い

右手は肘を折って、真直ぐに前に出し、掌を軽く握って上に向ける。左手は肘を折って胸前で蓮華の蕾を持つ。
 平成25年4月に東京国立博物館で開催された「大神社」展という展覧会に出品した時に拝観しました。
 神像といわれる男神像や女神像だが、私の中ではこの像を含む東寺像の三体と奈良・薬師寺像の三体位で他には、余り頭にない。この展覧会で沢山拝観して神像についても、もっと詳しく知ることが出来たらば好いと思っています。
 右手は半開きにして胸の前で何かを持とうとしている。左手は脇を締めて肘を直角に折り前に出し、親指で中指を摘むキツネの指型で蓮華の蕾を持つ。
 目は薄目で半眼に開き下を見る。観るもなく、半眼で瞑想にふけっているのだろう。脚の上の裾から右脚が上に組上げる吉祥座であるのが判る。巧いこと脚の膨らみが判らなく組上げるものと関心する。

女神坐像2画像一覧
女神坐像2
東寺に戻る
教王護国寺画像一覧その1 教王護国寺の写真が楽しめます。
教王護国寺画像一覧その2 教王護国寺の写真が楽しめます。
教王護国寺画像一覧その3 教王護国寺の写真が楽しめます。
教王護国寺画像一覧その4 教王護国寺の写真が楽しめます。
教王護国寺花華一覧 教王護国寺の花華が楽しめます。
宝物館所蔵仏像
僧形八幡神坐像 女神坐像1 女神坐像2
観音菩薩立像 梵天立像2 帝釈天立像2
千手観音菩薩立像 僧形文殊菩薩坐像 地蔵菩薩立像
兜跋毘沙門天立像 伝武内宿禰坐像
教王護国寺(講堂)に戻る
教王護国寺2(御影堂・観智院)に戻る
教王護国寺3(金堂)に戻る
教王護国寺4(宝物館)に戻る