古寺巡礼
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仏像観て歩き 奈良編2

名  称

おかでら

岡寺

俗称又は愛称

高市郡明日香村岡806

最寄駅

開  祖

沿   革

  岡の集落は板蓋宮跡伝承地のすぐ南から東にのびる。飛鳥寺の方から来た街道と、川原寺と橘寺の間を東進して、飛鳥川を渡った街道とが交差する辺りが、だいたいこの集落の中心である。この四つ辻を東に爪先上がりに坂を登って行くと、いささか門前町を思わせる飲食店や店屋が並び、やがて岡寺の楼門前に出る。
 扇垂木の重層楼門に「龍蓋寺」の扁額が架かっている。寺伝によると、この寺はもと、草壁皇子の宮殿跡を義渕が賜わり、境内の池に龍神を勧請して、石で竜穴を塞いだので、「龍蓋」の寺号を称するようになったのだという。
 草壁皇子といえば天武天皇と持統女帝との間に生れた待望の皇太子である。異腹の皇子の多い天武天皇の後継者として、皇后は自ら腹を痛めた草壁皇子を是非皇位に就けたいとやっきとなる。
 そのために、夫天武の歿後いろいろ画策するのだが、当の草壁皇子が、天武天皇の葬儀が滞り無く終った翌年、年少の日高皇女(元正天皇)軽皇子(文武天皇)吉備皇女らの遺児を残したまま、若くして死んでしまう。
 正嫡の皇嗣を失った皇太后は、わずか七歳の孫の軽皇子の成長にすべてを懸け、自から皇位に即いたのだ。このように、天武・持統の両帝の愛と期待を集めながら、薄運に没した草壁皇子とこの寺は深い関わりを持っているという。
 それは、義渕が幼少の草壁皇子の遊び友達に選ばれたという縁によるものだという。現在の寺には創建時代の堂、塔は何一つ残っていない。
 中世以降、4.5mにおよぶ巨大な塑像の本尊如意輪観音像が西国三十三番の第七番の札所に選ばれ、厄除けの寺として広く親しまれている。
 本尊の胎内仏という銅造如意輪観音像は高さ50cm余の奈良時代前期のもので、法隆寺献納四十八体仏に似て面相はまことに可憐。天人浮彫り磚と共にまことに愛すべき寺宝である。
 開基の義渕の肖像彫刻は国宝。彼は草壁皇子のお遊び相手に、選ばれたというほどの秀才である。その開いた寺はこの岡寺だけに留まらず、竜門寺、竜泉寺、竜福寺、竜象寺など、竜に縁のある諸寺を建立している。
 そして、彼の弟子には玄ム、行基、良弁、道慈、道鏡ら、奈良時代に活躍した高僧の名が網羅されるほど名を連ねている。彼こそ、飛鳥時代の仏教から奈良時代の仏教への橋渡しの役を果たした人だと言える。
「飛鳥」 青山清・小川光三著 より

私 の 想 い

  この寺も2、3回は来ているが、仏像を調べようと来ていない。それに奥深く中に入るのも来ていない理由である。更に群山先生は仏像をあまり見ない。従って、他のところに比べて少ない。亀石や橘寺はその都度寄っている。
 途中で自転車を置いて登って行く。丁度平らな山門前に着いて、さて、写真を撮ろうとしたら、電池切れである。写真が撮れなければ、「仏像観て歩き」の興味はゼロである。
 勇気を出して引き返す。引き返す途中の茶屋のおばさんに
「間違えましたか」
だと。相当な格好で歩いており、気の毒を絵に描いた姿で歩いていたのでしょう。
「カメラの電池切れです」
と答える。やっぱり、腰巾着はいつも持たなければ駄目だ。資料と一緒だ。
 岡寺では、本尊のほかは、東京、京都、奈良の三つしかない国立博物館に分散していると言う。本尊を調べて終了である。

岡寺画像一覧 岡寺の写真が楽しめます。
岡寺花華一覧その1 岡寺の花々の写真が楽しめます。
岡寺花華一覧その2

岡寺の花々の写真が楽しめます。

岡寺所蔵仏像
如意輪観音坐像 如意輪観音半跏像 仏涅槃像 義淵僧正坐像
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お礼とお詫びとお断り
当寺の記述を最後まで、ご覧頂きまして誠にありがとうございます。
厚く御礼申し上げます。下記の通り、お詫びとお断り申し上げます。

1.        仏像の写真を紹介出来なかった事です。勝手に掲載しませんでした。
2.        絵葉書、仏像解説書、国宝写真集等々で、有名な仏像については、ご覧になれる機会は多いと思います。
3.    それ等をご覧になりながら、もう一度ここにお越し下さい。 また、別の仏像の楽しみ方が出来ると思います。

4.        ここでは、国宝と重要文化財の指定を受けている仏像を紹介しております。
5.
   「国宝・重要文化財大全」彫刻 毎日新聞社 1998年より選定しました。
6.        像高も上記大全のものを小数点以下切捨てで、記載しました。寺や解説書等と多少違うかも知れません。
7.        掲載した「沿革」と「解説」は寺から頂いた資料や手持ちの解説書からのものを掲載しております。

8.        一番は、実際に寺に行ってご覧になることです。
9.    一つでも好きな仏像を決めて、訪ねると一層「仏像観て歩き」が楽しくなります。      以上