仏像名

ふりがな めきらりゅうぞう

新薬師寺
制作年代

国宝
奈良時代

迷企羅立像

様 式

俗称又
は愛称

文化庁の指定は
因達羅

製作材質

塑造
彩色

樹 種

像 高

162cm

製作者

安置場所

本堂

開扉期間

解 説

  奈良、新薬師寺の本尊薬師如来像を囲む十二神将像の一体、迷企羅大将像である。十二神将像は、薬師如来を守護する眷属として武人型に多く造られる。
 新薬師寺の像は、十二神将中、我が国最古の像が、中の一体宮毘羅大将を除く他の十一体は、いずれも当初のものである。
 制作年代については、近年、因達羅大将の台座から、造像記と思われる墨書が発見される。墨書の一部は、消えていて読むことが出来ないが、諸像が父母、朝廷のために天平年間に造られたものであることが判る。
 人によっては、この天平の文字を聖武天皇の天平年間(729748)、とし、天平神護年間(729766)、までの幅を持たせている人もある。
 材料は塑造で、全面に群青、緑青、朱等の極彩色が加えられているが、今日では殆んど剥落している。眼に黒曜石と呼ばれるものを嵌入している事は、戒壇院の四天王像と同じである。台座の一部や指、頭髪などが僅かに破損している以外は、比較的修理も少ない。
 ただし、持物はほとんど後世のものである。現在寺伝に従えば伐折羅大将と呼ばれているもの。
「日本の彫刻 上古〜鎌倉」 美術出版社 1966年より

私 の 想

 仏像解説書等に必ずある仏像で有名である。大きく口を開け、眼の玉が飛出さんばかりに見えて怒る顔、そして、顔と相まって怒りを表現する左手。
 これは動と静の怒りの表現が見事に調和したものである。動的顔と静的な手は、その機能からすると逆でなくては、ならないが、こうした表現の方法も有りかと思わせる。それが不自然でないところに、表現の見事さがある。

十二神将・迷企羅立像画像一覧その1
十二神将・迷企羅立像画像一覧その2
十二神将・迷企羅立像画像一覧その3
十二神将・迷企羅立像画像一覧その4
十二神将・迷企羅立像
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所蔵仏像
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不動明王立像 制咤迦童子立像 矜羯羅童子立像 十一面観音立像
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珊底羅立像 因達羅立像 波夷羅立像 摩虎羅立像
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