仏像名

しょうめんこんごうりゅうぞう

東大寺
制作年代

重文
平安時代

青面金剛立像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造
彩色

樹 種

像 高

169cm

製作者

安置場所

二月堂

開扉期間

解 説

 青面金剛とは病を流行させる鬼神で、これを本尊として一切の病魔悪鬼を除く修法を辟鬼魔法と称する。「渓嵐拾葉集」によるとこの法は、智証大師円珍が唐から請来し、三井寺の秘法とされてきたと記す。「陀羅尼集経」に記される図像は一面三目四臂の忿怒相であるが、幕末に描かれた白描図像には一面三目六臂立像の姿もある。
 東大寺俊乗堂に伝来した青面金剛像は等身の一面三目六臂立像で、現状で蓮華座上に素足で直立する。台座中央部を含む頭体幹部を榧かと思われる一材から彫り出し、腰部で背刳りを施して背板を当て、表面は白土地彩色を施す。
 二蛇が巻き付く焔髪を表し、両眼を瞋らせ左右の牙を上出して閉口する。耳垂から垂れた胸飾りや左肩から懸けた条帛、腰帯、臂、腕、足の釧はすべて絡み合う蛇で表す。
 現状で手首以下が後補になる腕があり、当初の持物は明らかに出来ない。古様な構造とする十一世紀前半頃の制作になり、青面金剛像の現存最古の遺品としてその価値は高い。
「道教の美術」より 三井記念美術館 2009年

私 の 想

 名前からすると金剛力士のようであるが、姿は不動明王のようである。六臂で剣を立て持つ。
 平成22年10月に東京国立博物館「平成館」で「東大寺展」が開催されていました。ところが、この像だけが平常展での展示になっていました。
 六臂であり、剣は不動明王のように立てて持つ。蛇を手足に巻き付けるところは軍茶利明王に似ている。奈良・秋篠寺にある大元帥明王も六臂で蛇を巻いている。
 両足に2匹、腰紐として4匹、手首に1匹ずつ、二の腕に1匹ずつ、首に2匹、頭に2匹、お腹に2匹と何と26匹も巻き付いているのです。爬虫類の嫌いな私にはとても考えられないことです。

青面金剛立像画像一覧
青面金剛立像
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