仏像名

ふりがな きっしょうてんりゅうぞう

仁和寺
制作年代

重文
平安時代

吉祥天立像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造
彩色

樹 種

像 高

164cm

製作者

安置場所

霊宝殿

開扉期間

解 説

 吉祥天に対する信仰は、金光明経によって鼓吹され、これを至上の経典と考えていた奈良時代にはなはだ盛んであった。この信仰は次の平安時代に入っても続き、この時代に起った東密と台密がそのまま取り入れたのは、薬師如来、千手観音、十一面観音などの雑密の仏像の場合と同様である。
 奈良時代の吉祥天の信仰は吉祥悔過といわれ、吉祥天像を前にして懺悔するのであるが、その法要には呪術的な祈祷が多分に含まれていた様である。これが雑密の諸像と共に、この像を東台両密が受容れる基になったと思われる。
 吉祥天が左手に捧げている玉は如意宝珠といわれ、願いの如く福徳を与えてくれる財宝神である事を表わす。この像は薬師寺の画像や浄瑠璃寺像の様な俗的な艶やかさはないが、秀麗という言葉がぴったりとする彫りの美しい顔は豊かに肉付けされ、財宝神としての性格が良く示されている。
「京都の仏像」 淡交社 1968年より

私 の 想

 右手は真直ぐ下に降ろして、手の平を正面に向け、わずかに中指と薬指が内側に曲げている。
 左手は肘を折って、前に出し手の平に宝珠を載せる。顔は小さく少女のようである。それに比べ手の平の大きい事。与願印といって強調しているようである。

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吉祥天立像
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