仏像名

ふりがな うちょうてんりゅうぞう

東大寺
制作年代

国宝
奈良時代

増長天立像

様 式

俗称又は愛称

製作材質

塑造
彩色

樹 種

像 高

165cm

製作者

安置場所

戒壇院

開扉期間

解 説

 東大寺戒壇院の四天王像中の一体、増長天の像である。右足をあげ、邪鬼を踏みつけている姿は、法隆寺金堂の四天王像や当麻寺金堂の四天王像に比べても、はるかに動きが出ていることが判るであろう。
 この像も塑像であるが、塑という材料は、かかる自由な姿勢の像を造り易いために、天平時代に流行したのである。
「日本の彫刻」 久野健編 吉川弘文館 1968年より

私 の 想

 右手で戟を杖にして持ち、左手は腰にあてがい、邪鬼は肘を立てて仰向けになり、右足で頭を、左足で腹を踏まれ、面目丸潰れとは、この事を言うと言った感じである。
と、30数年前に書いている。
 平成17年4月の「仏像観て歩き2」では、次のように書いている。
右手は肘を横に肩よりも高く上げ、真上に手を上げて戟を握る。左手は肘をくの字に曲げて、左腰に手の平を着けて休めの姿勢である。
 邪鬼は仰向けに寝せられ、頭上を右足で踏み上げられ、両肘で後ろに突っ張る。腹を左足で踏まれ、それでも邪鬼は足を絡めてこらえる。口を逆への字にして苦しむ。

四天王の楽しみ方を幾つか紹介すると。
1.どんな武器を持っているか。
2.どのような持ち方をしているか。
3.広目天は経巻や筆を持っているか。持たないものあるし、そのほうが多い。
4.多聞天は多宝塔をどうもっているか。
5.邪鬼は何頭踏まえているか。一頭とは限らない。
6.どんな格好で踏まれているか。ようこんな格好をさせるは、というのもある。
7.足はどんな形をしているか。牛や羊や鹿の偶蹄目の二爪が多い。
8.服装はどんなか。ここの四天王は弐の腕が龍の口になっている。
等々観ていると面白い。

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増長天立像
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