仏像名

ふりがな にっこうぼさつりゅうぞう

霊山寺
制作年代

重文
平安時代

日光菩薩立像

様 式

治暦二年(1066)

俗称又は愛称

製作材質

木造、漆箔
彩色

樹 種

像 高

86cm

製作者

安置場所

本堂

開扉期間

解 説

  中尊の両脇に侍立する日光・月光菩薩像は、互いに対称的な形姿に表わされる。一木割り矧ぎの構造、彩色を主調とする簡潔な彫法、伝統と新風とを微妙に混在させた表現的特質など、中尊の場合と共通するもので、治暦二年(1066)に同時に、制作されたと考えられる。
 ところで、本像造立の二年前の康平七年(1064)には、定朝の弟子、長勢が、京都・広隆寺の日光・月光菩薩像を制作している。霊山寺像と広隆寺像とは、ほとんど同時期に造立された、しかも共通した形姿の像例でありながら両者の作風にはかなりの隔たりがある。
 広隆寺像は定朝様の正統を受けて、豊かで柔らかな表現をみせたものであるが、これに比べると、霊山寺像の表現には、かなり保守性が根強いことが指摘できるなど、京都と奈良とにおけるこうした両者の作風の違いは、藤原彫刻の展開を考える上で、興味深い対比を見せた物と言えよう。
「古寺巡礼 奈良」田辺聖子 東山円教 「霊山寺」より

私 の 想 い

 左右対称に造られた日光・月光菩薩像である。三尊が一体のものとして当初から予定されていたのである。
 右手は肘を伸ばして、そのまま下に降ろし、手の平を拡げて正面に向けている。左手は肘をVの字に折って手の平を正面に向けている。親指で中指を摘み、他の三指を伸ばす、影絵のキツネの変形である。指が欠けているかもしれない。

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