仏像名

ふりがな　ぼんてんりゅうぞう

唐招提寺
制作年代

重文
奈良時代

梵天立像

様　式

俗称又は愛称

製作材質

木造
彩色

樹　種

像　高

１５５ｃｍ

製作者

安置場所

新宝蔵

秘仏

開扉期間

３/２１〜５/１９　　９/１５〜１１/３　公開される。

解　説

　花をあしらった大振りの冠を被り、大袖・鰭袖・蓋襠衣を着用した天部像で、梵天とされている。頭・体幹部は一材製で、中国産のチャンチン材を用いているとされており、内刳りを施さないためか像前面に縦に大きな干し割れが走っている。
　両肩から両袖部を含んだ両腕部はそれぞれ縦一材を矧ぎ付けているが、上下二箇所に左右から丸孔を開け、栓を差し込んで体幹部に留めるという特殊な技法を採用している。表面には塑土の盛り上げが一部に認められ、簡略な彫とも相まって、木心塑像の木心部であるとの説もある。
　奥行きの深い厳しい表情や、チャンチンという材、両腕部の特殊な取り付け方など、わが国の彫刻の系譜には載らない像であり、鑑真和上請来像との説も出されている。異色の作例である。しかし、やはり中国の様風が強く感じられる新宝蔵の伝衆宝王菩薩立像などとは作風が異なり、本像の制作事情についてはさらなる検討を要しよう。
「鑑真和上像　里帰り２０周年展」　１９９９年より

私 の 想 い

　ぱっくりと口を開けて割れてしまっている。身体の中心で割れているので、どうにもならない。
　永い年月で割れたというより、むしろ最初から材料の選定に誤りがあったように思われる。