仏像名

ふりがな　ぼさつぞう

唐招提寺
制作年代

重文
奈良時代

菩薩像（その２）

様　式

俗称又
は愛称

乾漆菩薩形立像２

製作材質

木心乾漆造
漆箔

樹　種

像　高

１７９ｃｍ

製作者

安置場所

新宝蔵

秘仏

開扉期間

３/２１〜５/１９　　９/１５〜１１/３　公開される。

解　説

　桐と思われる一材より、頭頂から足枘まで彫り出す。現在、頭部の右面から首辺、左膝下などが大きく朽損して痛ましい。この両部分はウロ状態となっているので、この材の状態が破損と関係したものと推定される。
　乾漆の使用は、頭部で比較的厚く髪や眼の形は乾漆のみで形成されている。これに対して、胴部においては極めて薄く、左右腋部(臂釧は乾漆で成形)や腰部など部分的であり、下半身ではほとんど認められない。
この他本像の技法的で注意されるのは、裳の折り返し部を薄板の数材を角形の竹釘で張りまわして形成することで(石帯も別材)、現在その中央左法部がはずれている。
　右腕の構成においても、肩先と上膊半ばの間の臂釧部に一材を挟むなど珍しい方法を用いている。仕上げ技法では、漆地の地固めとして白土(塑土か)を使用していることも留意される。
　このように本像は特に用材や技法の面で珍しいものを残していることが貴重である。製作期は、破損によって決め難い点もあるが、おおよそ九世紀前半としておきたい。
「鑑真和上像　里帰り２０周年展」　１９９９年より

私 の 想 い

　頭は木芯だけが残る。上半身がわずかに胸と腹が残り、右手が手首から先が欠け、腕も剥落している。左手は肩から先が欠けている。
　腰から下も右足部分が残るが、左足部分はところどころ欠けている。