仏像名

ふりがな がっこうぼさつりゅうぞう

勝常寺
制作年代

国宝
平安時代

月光菩薩立像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造、
漆箔

樹 種

像 高

173cm

製作者

安置場所

収蔵庫

開扉期間

解 説

 日光・月光菩薩はもとから一具の作。手の位置は左右逆であるが、着衣形式や衣文表現顔の表情などが共通する。
 しかし、月光菩薩のほうが、顔にやや丸みがあり、腰が引き締まって、ひねり具合も大きい。造立当初は、両像が反対に位置していたとの説もある。
「日本の仏像 勝常寺薬師三尊とみちのくの仏」より 講談社 2008年

 両脇侍像は穏やかな表情であり、腰高で伸びやかな姿は前代の作風を継承しているが、奥行きが深く、側面の量感が強調されるのは三尊に共通する。量感の誇示は当代の特徴だが、三尊像はそれを突き進めた感じが強い。
特別展「平泉 みちのくの浄土」より 世田谷美術館 2009年

私 の 想 い

 平成21年6月に第十八回「仏像観て歩き」で訪問した時には、次のように書いています。
 上記の「平泉 みちのくの浄土」には、持国天像と広目天像の二躯しか、世田谷美術館には来ていませんでした。
「東京には、持国さんと広目さんしか来ていませんでしたね」
と、案内の奥様に話すと
「こちらでは、薬師様も日光、月光様もいいですよ。といったのですが、どうしてでしょうかね」
という。
 寺が許可しているのに、展覧会に借りないと言う。他の地区での同じ展覧会には、出展しているのに、世田谷美術館には来ていないのである。
 邪鬼の私としては、勘繰りたくなる。多分、国宝と重文に関係が有りそうである。文化庁か、保護委員会かへの許可申請を出し難い理由があったのだ。
 いずれにしても、東京の人は東北最初の国宝を一回、拝観出来ずに終わっていたのである。
 右手は脇を締め、肘をL字に折り、前に出し手首を返して、手の平を正面に向ける。指先を上に向け、手の平を開く。手の平のたなごころの部分はあるが、指先全部が欠けてない。
 古い写真では、親指を伸ばし、人差指、中指は欠けてない。薬指は直角に内に曲げる。小指も欠けてない。
 左手は脇を開け、肘を伸ばしそのまま下に降ろす。手首を返し手の平を開いて、地面を押える。地面を押えると言ったが、そんな感じではなく、シナを使った感じの方が正しい。
 左手は五指とも完全に残っている。と言うことは、月光菩薩像の指先を参考にして、欠けた指先の補修をしたらどうでしょうか。文科省の文化庁にお願いしたい。

月光菩薩立像画像一覧その1
月光菩薩立像画像一覧その2
月光菩薩立像画像一覧その3
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