仏像名

ふりがな ぞうちょうてんりゅうぞう

勝常寺
制作年代

重文
平安時代

増長天立像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造、
素地

樹 種

ケヤキ

像 高

132cm

製作者

安置場所

収蔵庫

開扉期間

解 説

 内刳りがなく、足元の邪鬼までケヤキの一材から彫り出す一木造。このうち多聞天は、後世の修理が施されている。
 4像とも造りはやや太いが、抑揚のきいた体躯と、真中に目鼻を寄せる力のこもった表情は、奈良時代末から平安時代初期の作風を示し、薬師三尊像と一具の作として造像されたと考えられる。広目天像は東京国立博物館に寄託中。
「日本の仏像 勝常寺薬師三尊とみちのくの仏」より 講談社 2008年

私 の 想 い

 右手は脇を開けて腕を肩より上に挙げている様子である。それと言うのも、二の腕から先が欠落している。
 左手は肘を伸ばして、お腹の前に廻して手首から先を欠く。持国天像と増長天像は本尊の前で左右を守護するのが役目です。そんなことから、日光・月光と同様に左右対称形に造ることがある。
 また、前に立つということから仁王と同じ役割もあり、阿吽の表現をすることもある。
例えば、
左右対称形は
大阪・観心寺、奈良・法隆寺大講堂、奈良・法隆寺(伝法堂)、滋賀・金剛輪寺、
阿吽の形は
奈良・東大寺(法華堂)、奈良・東大寺(戒壇院)、奈良・法隆寺(大宝蔵院)、奈良・西大寺
などがある。
 遠くで拝観した時には、舌を出しているように観得ていたのだが、近くに寄って観ると舌ではなく、顎を誇張して膨らまし、下顎に歯が刻まれている。失礼しました。でもやっぱり、距離が離れると舌を出したようにも観得る。

増長天立像画像一覧その1
増長天立像画像一覧その2
増長天立像
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