仏像名

ふりがな てんぶりゅうぞう

勝常寺
制作年代

重文
平安時代

天部立像(虚空蔵菩薩)

様 式

俗称又
は愛称

虚空蔵菩薩と寺では呼んでいる。

製作材質

木造、
彩色

樹 種

ケヤキ

像 高

147cm

製作者

安置場所

収蔵庫

開扉期間

解 説

 頭体の根幹部はケヤキ材の一材から彫り出したものだが内刳りはない。面部や肉身、衣の襞の彫り口は鋭さに欠け、他の像よりもやや地方色を感じさせる。
 寺伝では虚空蔵菩薩像とするが、手首から先と寺物は後から補われたもので尊名の確証はなく、右前に打ち合わせた衣や沓を履く姿から天部像と考えられる。
「日本の仏像 勝常寺薬師三尊とみちのくの仏」より 講談社 2008年

私 の 想 い

 右手は脇を締め、肘を伸ばして、右腰の前で三鈷剣を立てて持つ。左手も脇を締め肘をL字に折り、前に出し手の平に宝珠を載せる。手の平はたなごころと中指、薬指で宝珠を支えて、人差指と小指は真直ぐに伸ばしている。
 宝珠とお腹の紐を締めて、出来る弛みを考えると頭に浮かぶのは、どうしても吉祥天様である。吉祥天様で三鈷剣を持っている像が、他にあるかどうかは、調べないと判らないが私の知る範囲ではない。後日、調べます。
 私の中での吉祥天様の楽しみは、お腹を締める紐の結び目や垂れ下がる文様やお腹の大きさやたるみ具合や宝珠を持つ腕に架かる袖の長さなど、幾つかある。
 その点でも、吉祥天としても合格点である。また、個人的で全く根拠のないものとして、言ってしまえば、この会津地方には、虚空蔵菩薩信仰が多くあるように思います。
 その信仰に併せた形で、吉祥天像に三鈷剣を持たせて、虚空蔵菩薩像に仕立て上げたのではないかと考えるのである。

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