仏像名

ふりがな べんざいてんりゅうぞう

東大寺
制作年代

   重文
奈良時代

弁財天立像

様 式

俗称又は愛称

製作材質

塑造
彩色

樹 種

像 高

219cm

製作者

安置場所

法華堂(三月堂)

開扉期間

解 説

 三月堂本尊の背後左右の黒塗り厨子の中に、痛ましい破損の姿で、立っているのが吉祥天、弁財天の像である。両像は、元吉祥天堂の本尊であったが、天暦八年(954)、吉祥堂火災の際、蒼惶として運び出され、三月堂に安置されたものである。
 吉祥天の信仰については、続紀に神護景雲元年(767)、畿内七道の国分金光明寺に吉祥悔過を行なわし、五穀成熟を祈らしめた、勅が出ている事から想像出来る。
 大和の金光明寺である東大寺においては、勅に先んじる事三年、天平宝字八年(764)、に吉祥悔過を修めている。両像の制作年代も、ほぼこの頃であろう。
 造法は、日光、月光と同様塑造であるが、吉祥天像は、下着より丁寧に上着を着せ、下着にまで文様が加えられている。また弁才天像は、袖の辺りは全く木彫りで造り、その上に土を被せる造り方である。
 両像とも、元は華麗な彩色があったものであるが、今日では殆んど剥落し、また全身にわたり破損が甚だしい。
「日本の彫刻 上古〜鎌倉」 美術出版社 1966年より

私 の 想

 破損がひどく八臂であったと思われるが、現在は5本しかない。厨子を閉ざしているので、見る事は出来ない。
 平成17年4月の「仏像観て歩き2」での訪問では、次のように書いている。
向かって右側に、吉祥天と対称の位置に並ぶ。八臂の像である。長いこと何回もこのお堂に来ているのに、今日初めてのように観る。下半身の損傷がはげしく、また、八臂の腕の損傷も激しい。

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弁財天立像
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