仏像名

ふりがな　こんごうりきしりゅうぞう

東大寺
制作年代

国宝
奈良時代

金剛力士立像（阿形）

様　式

俗称又
は愛称

製作材質

脱活乾漆造
彩色

樹　種

像　高

３２６ｃｍ

製作者

安置場所

法華堂（三月堂）

開扉期間

解　説

　三月堂には、今日十四体の天平彫刻が安置されている。これらは、大きく分けて二つのグループに分類される。その一つは、像高３ｍ以上もある乾漆像群と等身内外位の塑像群である。
　前者は、本来この堂と共に制作された本尊不空羂索観音像と一群をなすもの、後者は、他の堂から三月堂に移された仏像と考えられる。この金剛力士、密迹力士の二像は、前者に属し、天平十九年(747)ごろの制作、仁王像と同様、三月堂の諸像を守護する役目を持っている。
「日本の彫刻」　久野健編　吉川弘文館　１９６８年より

私 の 想 い

　本尊に向かって左側の増長天の隣に立っている。拳を振り上げて満身に怒りを表わして立つ。
　右手は肘を伸ばして、拳を握って真上に振り上げ怒りを表わす。左手も拳を握って肘をくの字に折って、左腰横で構える。右手と左手で丁度Ｓ字形を描く。
　頭髪は炎のように揺らいで天を突く。歯を剥き出して口を開け、声が聞こえて来るようである。
　この軍服の特徴は、紐を一重で頸と腰を結び、二重にして胸の前で繋ぐという締め方をするものである。