仏像名

ふりがな みろくぼさつざぞう

薬師寺
制作年代

    重文
鎌倉時代

弥勒菩薩坐像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造
漆箔

樹 種

像 高

87cm

製作者

安置場所

大宝蔵殿

開扉期間

解 説

 五仏を表わした宝冠を戴き、腹前で禅定印を結んで五輪塔を載せ、七重蓮華座上に結跏趺坐する弥勒菩薩像。弥勒菩薩は釈尊入滅後五十六億七千万年を経て、仏法滅尽の地上に下生し如来となって、衆生を済度すると説かれた未来仏である。 弥勒菩薩の図像はいくつかあり、この像容の弥勒像は鎌倉時代以降に制作されたが、彫像の作例は少ない。
 頭・体部を左右二材で構成する寄木造とみられるが、構造の詳細は底板と表面の厚手の漆箔のため不明である。彫眼とし、内刳りを施し、漆箔仕上げとする。
 なお、両手先、金銅製宝冠、持物の五輪塔、漆箔の大部分を後補とするほか、彫り直しの箇所も見られる。
 伏し目がちで下膨れの相好は穏やかであるが、頭部は小さく、上半身を丈高にし、膝張りを大きくとった写実感に富んだ端正なプロポーションは、本像が鎌倉時代の半ばを下らない作であることを示している。
「もうひとつの薬師寺展」より 2008年

私 の 想 い

 吉祥座に組んだ足の上に、法界定印の手の平に塔が載せられている。手の印相は違うが全体の印象は、円成寺の運慶の大日如来坐像に似ている。少年の姿で座禅を組む。
 平成20年4月に開催された「もうひとつの薬師寺展」では、次のように書いている。
 ここの説明書には、七重の蓮弁とありますが、私には五段蓮弁と思えた。両腕の肘を横に張った組み方をしている。臂釧に着けているリングが横に張り出している。腕には腕釧を巻く。組上げた坐禅の上に渦巻き状の衣文線を刻む。

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弥勒菩薩坐像2
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弥勒・不空羂索の所在と制作年代