古寺巡礼
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仏像名で寺を探す
仏像観て歩き 京都編3

名  称

ふりがな

ろくはらみつじ

六波羅蜜寺

俗称又は愛称

東山区五条通大和大路東上ル

最寄駅

京阪線
五条駅

開  祖

空也上人

沿  革

六波羅蜜寺は、天暦五年(951)醍醐天皇第二皇子光勝空也上人により、開創された西国第十七番の札所である。上人没後、高弟の中信上人によりその規模増大し、荘厳華麗な天台別院として栄えた。
 平安後期、平忠盛が当寺内の塔頭に軍勢を止めてより、清盛・重盛に至り広大な境域内には権勢を誇る平家一門の邸館が栄え、その数五千二百余に及んだ。寿永二年(1183)平家没落の時兵火を受け、諸堂は類焼し、独り本堂のみ焼失を免れた。
 現本堂は、貞治二年(1363)の修営であり、明治以降荒廃していたが昭和四十四年(1969)開創1000年を記念して解体修理が行われた。
「六波羅蜜寺」縁起より

私 の 想 い

京都国立博物館でこれから行く六波羅蜜寺の広目天と多聞天を観てしまう。途中で昼食をとる為に食堂に入る。関西の「カレーなんばん」を久し振りに食べたが、非常に美味しかった。500円也でした。
 人相の悪い平服の人がおり、どう見ても刑事さんらしき人に、六波羅蜜寺への道を尋ねた。人相と打って変わって、優しい声で丁寧に教えてくれた。その内に本物の警察官が二人、その人の所に来て指示を受けていた。やはり、刑事さんだったのだ。
 宝物館では、管理員の人と二人でゆっくりと仏像と対面出来た。弘法大師さんとは昨日東寺の事を話し、運慶さんには、北円堂と円成寺に行って来た事を話し、湛慶さんには、お父さんの像は上手に好く、彫れていますよと褒めて上げた。
 お父さんと自分を彫ったと云われる像で、お父さんに対する尊敬と愛情が全身に溢れていて、感動する。是非観て頂きたい肖像である。
 平成20年7月に東京国立博物館で六波羅蜜寺展がありました。
収蔵庫の改修工事とかで、大方の仏像がやって来た。中でも同時開催でライバル対決として、運慶と快慶が対象で、六波羅蜜寺の地蔵菩薩坐像と東大寺公慶堂の地蔵菩薩立像が、並んで展示されていた。ライバル対決は平成館であり、六波羅蜜寺展は平常館であった。
 平常館では、運慶坐像と湛慶坐像が向かいで、展示されていた。この二像は湛慶作であり、親子であることからして、展示するなら並べて展示して欲しかった。展示すればよいのではなく、親子は対峙ではなく、並べて展示する心遣いも必要である。
 平成21年10月に京都・滋賀「仏像観て歩き」・副題「千手観音と十一面観音を訪ねる」と銘打って「仏像観て歩き研究会」の仲間と訪問しました。
 あの口から念仏が飛び出している空也上人の像がある寺である。この空也上人像は、運慶の四男康勝の作であり、地蔵菩薩坐像は、運慶の作と言われ、本人の運慶坐像と長男湛慶坐像は長男の作と言われています。
  弘法大師坐像は、兄弟弟子の快慶の弟子である長快の作であり、これは四男康勝作、京都・東寺の弘法大師坐像をモデルに造ったという。
 これ位に運慶との関連した仏像がたくさんある寺なので、ついつい、ご本人の像に、あれも、これも拝観しましたと報告することになる。
「そうでしたか」
と、ご本人は、あの大きな手で数珠を繰りながら、頷いてくれるのである。
 今年の11/2111/29まで、特別に秘仏の十一面観音立像が新収蔵庫の完成を機会に、ご開帳になるのだそうである。辰年にご開帳しているが、今年は特別だと言う。
 日本の国宝十一面観音立像の一つであることは余り知られていない。国宝をそらんじて言えますか。
 滋賀・向源寺、京都・観音寺、奈良・法華寺、聖林寺、室生寺、大阪・道明寺である。そういう私もここの十一面観音像には、ご縁が薄いのである。
 六波羅密寺の拝観を終えて、お昼ご飯を食べようとしました。最初に関西に住んだ昭和45年に京都に行った時に、南座の地下で食べたニシン蕎麦を思い出した。同行の仲間に同意を求めたところ同行の人達は、私よりも知っていて、店の名前まで知っている。
 ニシン蕎麦だが、一杯どの位の値段なのだろうか。1200円以上だったら別のメニューを食べようと心に決めて、店に着いた。
 地下だったと、ばかりに思っていたが、実際は地上で二階か三階に上がった。メニューを見ると、ニシン蕎麦は、丁度1200円でした。ニシン蕎麦+かやくご飯で1400円を注文しました。たいへん満足した昼ご飯でした。
 聞いた話では、ニシン蕎麦の元祖という。何故、ニシン蕎麦が京都なのかも判らない。しかし、身欠きニシンの甘辛煮を蕎麦に載せるところは、油揚げの甘辛煮を載せた変形と考えたら、納得する。関西人の考えそうなことである。

六波羅蜜寺画像一覧その1 六波羅蜜寺の写真が楽しめます。
六波羅蜜寺画像一覧その2
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六波羅蜜寺所蔵仏像
薬師如来坐像 地蔵菩薩坐像 地蔵菩薩立像 閻魔大王坐像
持国天立像 増長天立像 広目天立像 多聞天立像
吉祥天立像 十一面観音立像 伝運慶坐像  伝湛慶坐像
空也上人立像 弘法大師坐像 僧形坐像  
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お礼とお詫びとお断り
当寺の記述を最後まで、ご覧頂きまして誠にありがとうございます。
厚く御礼申し上げます。下記の通り、お詫びとお断り申し上げます。

1.        仏像の写真を紹介出来なかった事です。勝手に掲載しませんでした。
2.        絵葉書、仏像解説書、国宝写真集等々で、有名な仏像については、ご覧になれる機会は多いと思います。
3.    それ等をご覧になりながら、もう一度ここにお越し下さい。 また、別の仏像の楽しみ方が出来ると思います。

4.        ここでは、国宝と重要文化財の指定を受けている仏像を紹介しております。
5.
   「国宝・重要文化財大全」彫刻 毎日新聞社 1998年より選定しました。
6.        像高も上記大全のものを小数点以下切捨てで、記載しました。寺や解説書等と多少違うかも知れません。
7.        掲載した「沿革」と「解説」は寺から頂いた資料や手持ちの解説書からのものを掲載しております。

8.        一番は、実際に寺に行ってご覧になることです。
9.    一つでも好きな仏像を決めて、訪ねると一層「仏像観て歩き」が楽しくなります。      以上