仏像名

ふりがな  11めんかんのんりゅうぞう

大報恩寺
制作年代

重文
鎌倉時代

十一面観音立像

様 式

貞応三年(1224)

俗称又
は愛称

製作材質

木造、玉眼
素地

樹 種

像 高

180cm

製作者

定慶作

安置場所

霊宝館

開扉期間

解 説

私 の 想 い

右手はだらりと肘を伸ばして下に降ろして、親指で中指と薬指を摘み、人差指と小指はそのまま伸ばして、親指に数珠を掛ける。
 指も去ることながら、腕の膨らみに若さが溢れる左手は脇を少し開けて、肘を直角に曲げて前に出し、水瓶のそそぎ口を、親指と中指で持つ人差指、薬指、小指は軽く曲げている。しなやかな品のある指で持たれる水瓶は幸福である。
 右足を踏み出そうとして、膝を浮かし始めたところを表現している。頬のふっくらとした美人である。これまで観て来た十一面さんの中でも、記憶に残る美人のお一人である。御歳、十九才と言ったところか。
 平成21年10月に京都・滋賀「仏像観て歩き」・副題「千手観音と十一面観音を訪ねる」と銘打って「仏像観て歩き研究会」の仲間と訪問しました。
 今回の旅の副題にもしたように、十一面観音像を所蔵した寺を選定したつもりである。中でも大報恩寺のこの方も、お会いしたいお方である。
 仏像の指先でよくあるキツネの指先である。下に降ろした手でもこの指先であるのに驚く。前に出した手や上に向けた手では良くある指先の形なのだが、数珠を持つ手としては珍しい。
 足元の配置も右足を半足前に出した姿は、十一面観音像の一番多い足元の配置である。

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