古寺巡礼
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仏像観て歩き 奈良編2

名  称

ふりがな

むろうじ

室生寺

俗称又は愛称

女人高野山といわれる。

宇陀郡室生村大字室生78

最寄駅

開  祖

沿   革

 当山は天武天皇の御願に依って、白鳳九年に役小角が草創したものを、後年、弘法大師が真言宗三道場の一つとして再営されたものである。淳和天皇の御宇天長元年の暮春から干天がうち続いた時、和気真綱を勅使として弘法大師に祈雨の法を修せしめられたのであるが、その時秘法の効験あらたかにして、甘雨降下し、民心を安ずることが出来たのである。そこで善如竜王鎮座の霊域として、室生山を選び定め、真言秘密の道城とさるに至ったのである。
 当時その境域は、東は田口、南は赤埴、西は大野、北は常勒に及んでいた。この境域中特に秘所を選んで十方を結界し、八祖相承の本尊を封納して精進峰と称し、伽藍を建立して三宝久住の誓を立てられ、入唐将来の宝塔、曼茶羅、仏具等を納め、蘇悉地(妙成就)の道場とされたのである。
 斯くして、大師は当山興隆の事終ってから、入室の弟子堅慧法師をして、ここに住まわせしめられたのであるが、しかもなお、室生山を愛慕されたことは、後年、高野山に御入定になられたにも拘らず「わが身をば高野の山にとどむとも心は室生に有明の月」と詠まれた、御歌に依っても、窺い知る事が出来るのである。
 又室生山がどのように尊い山であるかという事は、毎年正月後七日御修法を奉修さるる際に、当山に労籠された如意宝珠を、本尊とされる事に依っても、知る事が出来るのである。
 その如意宝珠は、弘法大師が入唐の砌、恵果和尚から授かって来られたところの秘宝であって、真言宗の末徒足る者は、後夜念誦法又は、南向きの法と称して、毎朝室生山の如意宝珠を、遥拝念誦せなければならぬ事になっている。かくのごとく、真言密家正嫡の徒は、皆この山を尊信するのである。
 蓋し弘法大師が室生山を経営なされた思召は、いやしくも、この山に労籠せる如意宝珠を尊信するところの人々には、大悲の本誓に依って、その所願を成満せしめようとせられたが為である。
「女人高野 室生山略縁起」より

平成17年4月「仏像観て歩き2」の古寺巡礼では、次のように記述している。長谷寺から室生寺に向かう。室生寺は国道165号線から右の山の中に入って行くのであるが、その入り口の食堂で昼食にした。天丼セット 945円である。安いし、美味しい。
 この室生寺は、石楠花が有名である。何年か前に台風で、五重塔の屋根が倒木に真二つに割られた写真を見た。そして、その再建の募金と基金集めの「室生寺展」が東京国立博物館に来ました。もちろん行きました。
 これから拝観する。国宝十一面観音立像もその時には、主賓として当寺の窮状を救う為に働きました。お元気なお姿を拝観致しました。五重塔にも行き、真新しく立派になっておりました。帰りにもう一度、金堂によって、お嬢様十一面さんに
「五重塔が再建出来て好かったね。」
とねぎらいの声を掛けて帰る。
 そして、二度目の訪問では、次のように記述している。
  メガネのお世話にならないとものが書けない。奈良に二つメガネを持って来たが、強い方の分を失くしてしまった。何処で失くしたのか判らない。残りの一つでしばらく使っていたが、パソコンにはどうしても不便で見難い。そこで安いのを一つ購入した。
 便利に使っていたが、長谷寺の石段を登っている時に、下に落とし、足で踏み付けてしまった。片方の弦が折れてしまった。片方を手で押さえて使うが、バインダーに挟んで資料に記入する時には、手が足りなくなり、書けない。全くメガネの生活は、不便である。
 ここ数年急速に老眼が進んだ。+3.5と元の上司に言ったら、その上にもう一つあるだけだと教えられた。
 1ヶ月前に来た時には、まだ石楠花の咲く気配はなかったが、駐車場の女将の話では、5月3日が最高でしたという。
「それでも、今日当たりは、私よりは若いので、しっかりと観て来て下さい」
だと。
「盛りは、綺麗でしたでしょうね」
というと。
「それは、それは」
だと。
「それは、どっちのこと」
と聞き返して、大笑いする。
 室生寺に行く。ここは石楠花である。盛りは過ぎたとは言え、木によっては、咲き初めの蕾もあれば、花が開きかけのものと、真っ盛りのものと、終わりで萎れているものもあり、それらが映像で撮れていると思う。うまく表現出来れば好い。
 昼食を食べた。「天ぷらうどん、ミニ丼セット」1150円。綺麗で味も美味しく最高の昼ごはんでした。
 平成22年11月に遷都1300年「仏像観て歩き」として訪問した時には、次のように書いている。 太鼓橋の奥に車を止めて寺に向かうと、女子高の修学旅行の一団に出逢ってしまった。記念写真や何かでセーラー服姿の生徒で溢れ、とても周囲の写真も撮れない状態でした。4〜5クラスある大きな学校なのだろう。混雑しながらもそれなりに統率が取れており、きびきびもしている。何処の学校か尋ねて見た。東京の学習院女子高だという。なるほどと納得してしまった。その後、この生徒達をやり過ごして、境内の写真を撮ったり、お堂の仏像の拝観をしたりしたが、途中で出会う生徒達も、礼儀正しい振る舞いをしていました。
 帰りに太鼓橋の手前の記念写真を撮る場所でのことである。男女共学高の一団に出会った。記念写真を撮る段になり、何列かに並んだのは好いのだが、男子生徒で顔に両手を開いて当てている。赤ん坊にする。
「いないない。ばぁ。」
のポーズである。記念写真のカメラウーマンの女性もあまりのポーズに
「写真を撮りますよ。高校生でしょう。子供じゃないよ」
と、云ったが意に介さない。そのまま、写真は撮られました。見ていて呆れてしまった。
カメラウーマンに
「何処の高校ですか」
と聞いてしまった。
「○○市○○高です」
という。教育県として有名なところである。
 好みが違うと云えなくもないが、記念写真で私の年代の人達はVサインさえも控える。前の女子高でさえもVサインは数名である。それが男子生徒が
「いないないばぁ」
では、話にならない。私にしたら論外である。
 帰り際での出会いでよかった。前の一団であったら、拝観しているところどころで眼に余っていたことだろう。この生徒達を教える先生たちのご苦労が判る一つの場面でした。

室生寺画像一覧その1
室生寺画像一覧その2
室生寺画像一覧その3
室生寺画像一覧その4
室生寺画像一覧その5
室生寺画像一覧その6
室生寺画像一覧その7
室生寺画像一覧その8
室生寺花華一覧その1
室生寺花華一覧その2
室生寺花華一覧その3
室生寺花華一覧その4
室生寺花華一覧その5
室生寺花華一覧その6
室生寺所蔵仏像
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釈迦如来立像 十一面観音立像 文殊菩薩立像
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申神立像 酉神立像 戌神立像 亥神立像
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弥勒菩薩立像 釈迦如来坐像
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お礼とお詫びとお断り
当寺の記述を最後まで、ご覧頂きまして誠にありがとうございます。
厚く御礼申し上げます。下記の通り、お詫びとお断り申し上げます。

1.        仏像の写真を紹介出来なかった事です。勝手に掲載しませんでした。
2.        絵葉書、仏像解説書、国宝写真集等々で、有名な仏像については、ご覧になれる機会は多いと思います。
3.    それ等をご覧になりながら、もう一度ここにお越し下さい。 また、別の仏像の楽しみ方が出来ると思います。

4.        ここでは、国宝と重要文化財の指定を受けている仏像を紹介しております。
5.
   「国宝・重要文化財大全」彫刻 毎日新聞社 1998年より選定しました。
6.        像高も上記大全のものを小数点以下切捨てで、記載しました。寺や解説書等と多少違うかも知れません。
7.        掲載した「沿革」と「解説」は寺から頂いた資料や手持ちの解説書からのものを掲載しております。

8.        一番は、実際に寺に行ってご覧になることです。
9.    一つでも好きな仏像を決めて、訪ねると一層「仏像観て歩き」が楽しくなります。      以上