仏像名

ふりがな   ふどうみょうおうざぞう

教王護国寺
制作年代

国宝
平安時代

不動明王坐像

様 式

俗称又は愛称

製作材質

木造
彩色

樹 種

像 高

173cm

製作者

安置場所

講堂

開扉期間

解 説

講堂西方の中央に位置する中心の仏像である。五大明王像は不動明王を中心にして、降三世、軍茶利、大威徳、金剛夜叉の四明王が四方に配置される。五仏が末世の度し難い衆生を救うため、忿怒の姿で表わされた仏像で、身はいずれも青黒く塗られる。
 頭や腕をたくさん持った、いわゆる多面多臂の像は、すでに奈良時代に十一面、千手、不空羂索など雑蜜の観音像として造られ、その実例も残っているが、文献の上でも、西大寺に馬頭観音像があった事が記録されている。
 しかし、この五大明王像には雑蜜像とは異なる一つの特色がある。それは、これらの五大明王がいずれも上半身裸形の忿怒像でありながら、顕教の金剛力士像の様な、たくましく筋肉の盛上がったさまを表わさないで、女の身体を思わせる様な柔らかい肉体を表わそうとしている点である。
 不動明王像については、儀軌に充満した童子の姿に造ると書いてあって、筋骨隆々のさまを表わさない理由が判る。
「京都の仏像」 淡交社 1968年より

私 の 想 い

西方の段の中央に座る。堂々たる姿に圧倒される。右手は肘を横に張って、宙に浮かして剣を握る。剣先を真直ぐに立てる。
 青不動さんである。吉祥座に組んだ右足は足首から先が見える。足首は足釧も見える。二の腕に臂釧を、手首に腕釧を締める。
 左手は脇を少し開けて、肘を深く折って宙に浮かして前に出し、手首を折って手の平を上にして、羂索を手先で握る。
 火炎光背の赤と身体の青とが対象になっている。

不動明王坐像画像一覧その1
不動明王坐像画像一覧その2
不動明王坐像画像一覧その3
不動明王坐像画像一覧その4
不動明王坐像画像一覧その5
不動明王坐像
東寺に戻る


不動明王の考察