仏像名

ふりがな   こんごうほうぼさつざぞう

教王護国寺
制作年代

国宝
平安時代

金剛宝菩薩坐像

様 式

俗称又は愛称

製作材質

木造
漆箔

樹 種

像 高

93cm

製作者

安置場所

講堂

開扉期間

解 説

私 の 想 い

東方の段の菩薩部、東南隅に座る。右手を真直ぐに前に伸ばして、手の平を開いて、甲を右膝に着ける。中指を少し浮かしている。
 左手は肘を折って、前に出し、胸の前で親指は人差指を摘まみ上品の印を結ぶ。我々が良くやる「お金は」の手形である。手の平を上に向けて真面目な顔でしている。
 上品印と思えば、有り難いと思えるが、
「お金は」
と聞かれて、真面目な顔をしていると思うと、滑稽になってくる。

「貧乏してまっせ、ほれ、これが見えぬか」
と言ったりして、宝の付く名前の方だけにお金の事になってしまう。お金持ちほどお金に細かいというからして、何時でもお金の事になる。
「しっかり貯まったか。お金は使えば減る。使わずして、入るを多くする事じゃよ、入り、入りじゃよ」
だと。あれ、この言葉何処かで聞いた覚えがある。
「そうだ。再建屋の坪内さんの言っていた言葉だ」
と言ったら。
「俺のが先に生きている」
だと。
「失業の身では、入りは年金、それも移行期間で半分しかない。出は従来通りでは、出る方が忙しく減る一方である。そうでなくても髪結いの亭主は肩身が狭い」
と言訳をする。
「昔から云うではないか。稼ぐに追い越す貧乏なしと、稼ぐ事だよ」
だと。
「失業者諸君、稼ぎ給え」
と自分ではなく後ろを向いて、他人に聞こえるように、声を出して言う。
「これ、君自身だよ。判った」
と言われ。
「何時しか身に着いた髪結いの亭主根性、ぐうたらが抜けない」
臂釧、腕釧をしている。宝冠からリボンが両耳の後ろから、蝶結びして方から胸に垂れ下がる。吉祥座に座る、右足の裏がしっかりと左太腿に上がる。

金剛宝菩薩坐像画像一覧その1
金剛宝菩薩坐像画像一覧その2
金剛宝菩薩坐像
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特殊名称の観音菩薩像