仏像名

ふりがな もんじゅぼさつざぞう

広隆寺
制作年代

重文
平安時代

文殊菩薩坐像

様 式

文安二年(1445)

俗称又
は愛称

製作材質

木造
素地

樹 種

像 高

99cm

製作者

安置場所

開扉期間

解 説

 別名五字文殊とも云われる。檜材の一木彫成で、力強く堂々と落着いた像である。頭上に五つの髻を頂き、その毛髪は細かく美しく掘り出されていて、顔はこの像の彫法の規定通りに童子らしいあどけなさを表現している。
 現在は全面に木目が表れているが、製作当時である藤原時代には、彩色像であったと想像される。
「広隆寺縁起より」

 密教の文殊菩薩には、髻の数によって、一髻、五髻、六髻、八髻の四種類があり、それぞれの功徳に特色がある。
 この像は五髻文殊で、永万元年(1165)、の広隆寺金堂再建の時、堂内に安置され、往古の霊仏と云われた等身文殊菩薩像が、これに当たると思われる。恐らく平安時代に造られた像であろう。
 顕教と密教とで文殊菩薩の姿は多少変わるが、共通しているのは智恵の文殊と云われる凛々しい顔立ちの少年像に造られる事である。
 文殊菩薩は普賢菩薩と共に釈迦如来の脇侍になるが、普賢菩薩が優美で女性的な姿に造られているのに対して、対象的に若々しい男性像に造られる。
 民衆の寺であった広隆寺では、この五髻文殊像の密教像としての、功徳はともかくとして、その若々しい少年の姿に、多くの信者が集まった事であろう。
「京都の仏像」 淡交社 1968年より

私 の 想

 吉祥座に組んで、四段連弁の蓮華座に座る。右手に剣を持ち、左手で経巻を持つ。文武両道の仏像らしい。
 お顔も賢そう。賢そうでなく賢い。頭の結上げを五つにまとめている。

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