仏像名

ふりがな ろくぼさつざぞう

広隆寺
制作年代

重文
平安時代

弥勒菩薩坐像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

塑造、
彩色

樹 種

像 高

83cm

製作者

安置場所

霊宝殿

開扉期間

解 説

 この像は塑造で、泥土を練って型を作り、自然に乾かして固めたものであり、表面には湿気を防ぐため雲母を塗っている。
 全面着色であったが、現在は殆んどそのあとが見られない。頭部には荒い螺髪を並べ、豊満な面貌には鋭い切れの目、力強く引締った唇、そして大きな耳などを表わしている。
 身躯の肉付きは豊かで、衣は隆起の強い褶襞を作っている素材が塑造である事と、以上のような点から見て製作は天平時代である事は間違いない。
 台座は木彫の蓮実だけが残っており、この蓮実に塑造像は完全に密着している。
「広隆寺縁起より」

私 の 想

 右手は脇を少し開け、肘をL字に折って前に出す、手首を返して手の平を正面に向け、中指だけが少し内側に曲げる。
 左手は脇を締めて肘を左太腿に置き、降摩座に組上げた左足のふくらはぎに、手の甲を着ける。上向き手の平は中指と薬指を直角に折り曲げている。
 髪型を観ると菩薩ではなく、すでに悟りを啓かれた如来の髪型である。正確には、弥勒仏と云ったほうが好い。
 ふっくらとしたお顔の青年僧とでもいえる落着いた佇まいである。

弥勒菩薩坐像3画像一覧
弥勒菩薩坐像3
広隆寺に戻る
広隆寺所蔵仏像
講堂
阿弥陀如来坐像  虚空蔵菩薩坐像  地蔵菩薩坐像 
霊宝殿
阿弥陀如来立像 大日如来坐像1 大日如来坐像2  菩薩立像 
千手観音立像 千手観音坐像  聖観音菩薩立像 文殊菩薩坐像
不空羂索観音菩薩立像 地蔵菩薩立像  地蔵菩薩坐像 不動明王坐像
弥勒菩薩半跏像1 弥勒菩薩半跏像2 弥勒菩薩坐像3 毘沙門天立像
持国天立像 増長天立像 広目天立像 多聞天立像
吉祥天立像1 吉祥天立像2 吉祥天立像3 吉祥天立像4
吉祥天立像5
薬師如来立像  日光菩薩立像  月光菩薩立像 
十二神将
宮毘羅立像 伐折羅立像 迷企羅立像
安底羅立像 額爾羅立像 珊底羅立像
因達羅立像 波夷羅立像 摩虎羅立像
真達羅立像 招杜羅立像 毘羯羅立像
桂宮院本堂
如意輪観音菩薩半跏像 
広隆寺に戻る

弥勒・不空羂索の所在と制作年代