仏像名

ふりがな ふどうみょうおうざぞう

広隆寺
制作年代

重文
平安時代

不動明王坐像

様 式

俗称又
は愛称

製作材質

木造
彩色

樹 種

像 高

74cm

製作者

安置場所

霊宝殿

開扉期間

解 説

元来、不動明王像には坐像と立像があり、坐像の方が古式であると考えられている。坐像の規定は、面貌は怒りの相、頭髪は髻とし左のみ弁髪として垂れ、左手に羂索を、右手には金剛剣を持ち、大火炎を光背にして、磐石座にあるものと説かれている。
 この像も以上の規定通りに造られた檜の一木彫で、顔は眉を吊上げ眼を大きく見開き、唇の左右には大きな狗牙を上出しているなど怒りを表わし、破邪降魔の相を示している。
 像全体ががっちり重量感に溢れ、さすがに密教の本尊だけあって、神秘性、森厳感に満ちている。又、綬帯と褌の彫法には飜波式の褶襞が表わされており、表面全体は彩色されていた。
 光背は燃え盛る火炎を表わした迦楼罹災で、台座は岩座で共に木造である。勢作年代は平安時代初期と思われる。
「広隆寺縁起より」

私 の 想

右手で剣を胸元に抱え持つ。剣は真直ぐ上に立てる。左手は脇を少し開けて、肘を折って前に出し手の平を上にして、羂索を持つ。吉祥座に組んだ右足首が見える。
 火炎の光背の炎が、西風に煽られて千切れそうだ。太いめのお不動さんでお顔もふっくらしている。
「太っちょお不動さん」
と茶化してお声を掛けたくなる。
「こら、茶化すな」
「怒ったお顔もかわいい」
と云いたくなる。

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